昨年4月、私たちの招聘致しました“トマティート･コンサート”は、フラメンコのファンのみならず、あらゆるジャンルのアーティスト、一般の観客をも魅了し感動を呼び大勢の方々から再びという声も多く、前回ご覧になれなかった方々の「是非に」とのご要望にお応えして“トマティートを再び”と題し、2004年の開催が決まりました。

そして今回は今正に、旬の天才舞踊手純フラメンコの希望の星“ファルキート”の来日も決定し、本国でも見る事の出来ない共演が実現します。

恒例「真夏の夜のフラメンコ」も、34回を迎える事となります。今ではこのフェスティバルを心待ちして下さるお客様も多く､夏の風物詩として東京の夏を彩っています。

今年も“みんなで踊ろうセビジャーナス”と題し、本場スペインのフェリアのように観客の皆さんにも参加して、フェスティバルを大いに盛り上げて頂く趣向です。

数世紀に渡って流浪の旅を続けたスペインに辿り付いたロマの人々、800年の間スペインを支配したアラブ、ロマの生地インドの優れた音楽舞踊、1000年の昔のアラブの文化、そしてスペイン南部ならではの芸能が一つとなって育まれたフラメンコ。

今回のこの国際フェスティバルではアラブ、インド、スペインの一流の芸術家を招き、選ばれた日本のフラメンコのアーティストと共にフェスティバルを開催し、多くの人々にその歴史から生まれた芸術の素晴らしさを伝えたいと思っております。

紀元前5世紀アテナイは戦乱に明け暮れ暗澹たる時代であった。
スパルタとの覇権を目指しての死闘。シシリアへの遠征の再起できない打撃。
アテナイの恐慌と悲嘆は計り知れないものがあった。

この作品は喜劇作者アリストパネスが、女たちの性的ボイコットという奇想天外な構想によって哄笑を誘い、この喜劇の中に真摯な涙滲む和平論を陰し、最も悲痛な祖国の運命を民衆に知らせている。そして真に優れた喜劇と云うものに込められた悲しさを十二分に伝えた。

2500年の昔に書かれたこのギリシャの傑作喜劇を舞踊化し、今尚繰り返される世界の様々な悲しい出来事、争いの終わる事を願い、私たちの35周年記念公演にこの“女の平和”を上演する事に致しました。

幸いスペイン最高のスタッフ、キャストの賛同を得て舞踊団の歴史に残る勝れた作品となる事を期しております。